エッセイの書き方について詳しくはこちらの記事で書きました。
海外大学院に提出するエッセイは過去・現在・未来の三段階で表現する
エッセイには大きく分けて3つのパートがあることについて書いています。
- 過去
- 現在
- 未来
その中でも未来の部分では、入学後にしたいことや志望理由を書く必要があるため、志望校について調べる必要があります。
今回のこの記事では入学後にしたいことや志望理由を詳しく書くための論文の読み方について書いていきます。
研究室の見つけ方
研究室の見つけ方はこちらの記事に詳しく書いています。
研究室を見つける方法は以下の方法が考えられます。
- 指導教授のコネクションを利用する
- 指導教員に分野の第一人者を聞く
- 学会に出席する
- 論文を読む
- 専門に詳しい先生に聞いてみる
- google scholarを使う
- 直接メールしてみる
これらの方法から目的の研究室を探し出しましょう。
研究室のホームページを探す
目的の研究室を見つけたら、研究室のホームページを訪問してみましょう。
多くの研究室のホームページには様々な情報が載っていますが、中でも以下の情報に注目し、必要に応じてメモを取りましょう。
- 研究概要
- 論文リスト
- 研究ポジション
研究概要
研究概要は研究室が主に行なっている研究の内容についてわかりやすく書いてあるものです。
論文では様々な研究を行なっているように思えますが、共通している部分が必ずあります。
研究概要を一読することで、その共通部分を知ることができ、論文の理解が格段に上がります。
論文リスト
一部の論文は権利の関係で読めないことがありますが、研究室のホームページから論文をダウンロードすることができます。
論文リストでは時系列になっていることが多いので、最新の研究から順に研究を調べていき、最近ではどのような研究が行われているのかを学びましょう。
研究ポジション
修士の学生で研究がメインでない場合、それほど気にしなくても大丈夫ですが、ph.Dとして給料をもらって研究をする場合はポジションも確認しましょう。
研究ポジションが空いていない研究室にいくら志望していても配属されることはありません。
それぞれの研究室にはそれぞれの財政事情があるので、研究ポジションが空いている研究室をしっかりと探しましょう。
論文を読む
論文を読む際に、注意して読んでほしいポイントはこちらの5点です。
- 研究背景
- 研究内容
- 研究結果
- 研究課題
- 現在の研究との共通点
研究背景
研究背景は「どうしてそのような研究をする必要があるのか」「この研究成果が将来どのようなことに役に立つのか」ということです。
これはエッセイの「過去」で研究に興味を持つ理由にも関連させることができますし、将来したい研究内容にもつなげることができます。
研究意義は自分がこの研究なら社会に貢献できる、と強く思えるものが望ましいです。
研究を続けていても成果が出ないときに一番の心の支えになるのは研究を信じる心なので、研究意義にはじめから疑問を感じているならやめておくべきです。
研究内容
研究内容を完全に理解することは難しいですが、ある程度は理解しておきましょう。
なぜなら研究内容に書かれていることは、研究室に配属されてから行う研究になるからです。
例えば使う装置や操作などを確認しておくことで研究室に配属されたあとに行う研究手順を想像することができます。
すでに似たような研究を始めていて、同じ研究器具を使った経験は大きなアピールポイントなので積極的にエッセイに書いておきましょう。
研究結果
研究結果もまた重要です。
研究を色々と行った結果どのようなことがわかったのかについて知ることで、研究の意味を知ることができます。
論文の結果から次に行うべき研究内容を考え抜き、エッセイで提案してみることもできます。
研究課題
論文に書かれている研究で、研究が終了してしまうことはありません。
研究結果にはまだまだ改善する余地があることや問題点・今後行う予定の実験について書いてあることがあります。
これらはまさに自分が研究室に配属されたときに取り組む課題なので、本当にこれらの研究に興味があるのかをしっかりと考え抜きましょう。
現在の研究との共通点
もしも今行なっている研究との関連がある研究ならば、研究の共通点などを探してみましょう。
エッセイにおいては時系列での一貫性が説得力をもたせます。
例えば過去からずっと医療機器、特に診断デバイスをやりたいと言っている学生と興味が様々なものへ移っている学生では前者の方がずっとやる気を感じます。
自分の中にある行動の一貫性を探し出し、エッセイに説得力をもたせましょう。
最後に
今回は興味がある研究室の論文を読むときに注意すべき5つの点を取り上げました。
- 研究背景
- 研究内容
- 研究結果
- 研究課題
- 現在の研究との共通点
これらの点はエッセイを書くためでなくても、論文を読むときのポイントですので、これらに注意を払って論文を読むようにしてください。