理系大学生が大学院留学をしようと思った時、どの大学院に留学しようか非常に悩むと思います。
海外の大学院の情報もなかなか手に入らない上に、理系の場合は専門によって有名な大学院が異なるなど複雑でどのように志望校を決定すればいいのかわかりにくいです。
僕が海外大学院留学を志望する理系学生として、どのように志望校を決定したのかについて説明していきます。
志望校決定に悩んでいる理系の学生はぜひ参考にしてください。
志望校について調べる方法は主に4つ
志望校を決定する方法は以下の4つです。
- 世界ランキング
- 留学先国
- 入学条件(TOEFL/IELTS/GRE)
- 研究内容
これらの情報を利用して、進学したいと思える大学を少しずつ絞っていくと良いでしょう。
今回の記事ではこの4つの志望校決定方法について詳しく説明していきます。
世界ランキングから情報を集める
たくさんある理系の大学院から志望校を決める方法はいろいろあります。
しかし多くの理系学生がまず参考にするのは、世界の大学ランキングではないのでしょうか。
いろいろなランキングがありますが、有名な大学院ランキングはこちらの3つです。
上位の方には誰でも知っているようなハーバード大学とかMITとか世界的な大学ばかりです。
一流大学に留学したいと考えている人はこちらのランキングを元に留学先を探すと効率よく留学先を見つけることができます。
理系の専門分野別ランキング
理系の場合、専門分野によって異なるため、一概にこのランキングの通りになっていないので注意が必要です。
たとえばコンピューターサイエンスの分野ではCarnegie Mellon大学が有名ですし、バイオサイエンスの分野ではJohns Hopkins大学が有名です。
理系の学生の場合、総合評価のランキングだけでは十分ではないため、分野別のランキングもチェックしておきましょう。
分野別のランキングを見るならば上海交通大学分野別世界大学ランキングがオススメです。工学や数学など理系の分野別のランキングも用意されています。
大学院留学を考えている理系学生はこちらも必ずチェックし、自分の志望校を決定してください。
順位はあくまで参考程度
日本の大学のように大学のランキングが偏差値で決まっているわけではありません。
そのため、MITに入学できた方が絶対にいい!ということはありませんし、自分に合っている大学はランキングだけではわかりません。
順位はあくまで参考程度にしておき、そのほかの研究内容や最近の業績なども合わせて確認しておく方がいいでしょう。
3. 知り合いから話を聞いて情報を集める
知り合いに留学経験者がいれば、その人に詳しい話を聞きましょう。
やはり身近な人に聞いてみるのが一番です。
特に、多くの教授は研究員として理系の大学院へ留学していることが多いので、海外の大学院の様子や志望校について聞いておきましょう。
3.1 留学経験者を見つけたら
実際に理系の大学院へ留学した際の費用・授業の大変さ・TOEFLの点数・成績など試験に関する情報や実際の学生生活について聞いてみてください。
僕の知る限り、海外に留学している理系学生は海外の大学院について親切にアドバイスしてくれる人が多いです。
多くの人が留学で苦労していて、その経験を他の人に生かして欲しい、と強く願っているからです。
そのため留学している学生を見つけたら、詳しく留学生活について聞いてみましょう。
3.2 留学相談
こちらではEPFLに留学している僕が留学の相談を受け付けています。
多くのことはブログに書いていますが、個別に相談したいことがあれば記事下のリンクから質問内容を投稿してください。
すぐに回答できるかわかりませんが、時間があるときにできるだけ答えていきますので、興味があれば連絡をください。
3.3 意外とたくさんある!留学ブログ
僕が留学する前はあまり海外の大学院の情報はない、と思っていましたが、意外とたくさんの人が留学ブログを書いていました。
「〇〇大学 ブログ」などで検索してみると意外と出てくるかもしれません。諦めずにブログを探して見て、ブログの著者とコンタクトを取ってみてもいいかもしれません。
その際には、しっかりとブログを読み込んでからにしましょう。
ブログに書かれていることを再度聞かれると、少し面倒なので本当に聞きたいことだけをリストアップして連絡をしてみてくださいね。
4. 大学院のホームページから情報を集める
大学院の候補がいくつか決まってきたら、実際に大学のホームページへ行ってみましょう。その際、希望学部の有無、各研究室の研究内容<を調べてください。
特に、研究内容は理系の学生にとって非常に大切で、志望校の候補で自分が興味のある分野の研究が行われているのか詳しく調べておく必要があります。
4.1 ホームページで入学条件をチェック
志望している学生のために、TOEFLの成績、必要な書類、締め切りなどについて詳しく書いてあります。
特にTOEFLの点数は重要で、100点を取れればいいですが、取れなかった場合自分の点数ではどの大学に出願できるのかをしっかりと確認しておかないと志望校を調べることができません。
こちらは出願の際に必要な大切な情報なので、ノートなどにしっかりとメモをしておきましょう。
4.2 ネットの情報はPOCKETで保存
インターネットの情報は本とは違い、メモをしたり付箋をつけておいたりすることができません。
そのため、インターネットで有益な情報を見つけても、メモをしなければそのWebページはいつの間にかどこかへ行ってしまい、もう一度参照することができない可能性があります。
そのようにせっかくの情報を失わないためにオススメしているのが、Pocketというアプリです。
こちらは無料でインストールができ、簡単にブックマークができるアプリです。海外の大学院についての情報収集をするなら必ずこちらのアプリを使いましょう。
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5. 学会から情報を集める
学会発表の場で志望校の教授とコンタクトを取るという方法もあります。
特に自分の研究している分野を継続して研究したいと考えているならば、同じ分野を研究している研究者が集まる国際学会は大きなチャンスです。
積極的に先生たちと連絡を取り、名前を覚えてもらい試験を有利に進められるようにしておくといいでしょう。
5.1 ボストンでの国際学会MRS
僕は2014年12月にボストンで行われた国際学会MRSへ参加しました。学会では自分がやっているテーマに近い研究室を見つけることができます。
僕もこの学会のプログラムを事前に見て、興味のある研究室をいくつか挙げてメールを送りました。
理系の場合、コネクションを事前に持っておくとかなり有利に働くので、志望校の教授と接触する機会があったら積極的に話を聞きにいきましょう。
実際にアポイントを取っていた先生にも会うことができ、また発表を見にきてくれたので自分がやっていたことをアピールすることもできました。
5.2 事前にメールを出しておく
学会でいくら直接会うからといって、事前にメールなどで連絡をしておかないと時間を作ってもらうことは難しいでしょう。
学会では先生たちに会うチャンスは何度もありません。少ないチャンスを逃さないためにも必ずメールを送っておきましょう。
メールを送る際には2つの書類を必ず添付しておきましょう。それだけでも返信率が上がります。
- CV
- Cover letter
これらは「自分がどのような人間か」と「どうしてあなたの研究室に興味を持ったのか」を説明するために必要な書類です。
留学準備に忙しいなか、これらの書類を作るのは大変ですが、丁寧に作ってみましょう。こちらで書いた内容はエッセイにも使えるはずです。
5. 最後に
今回紹介した方法は以下の4つです。
- 世界ランキング
- 留学経験者から話を聞く
- 大学のホームページ
- 学会に参加する
理系の大学院を選ぶ基準は留学費用やランキングの他にもたくさんあります。
どれが絶対にいいということはなく、自分の中の基準を信じて大学院を選びましょう。
理系の学生にとって、大学院で2年もしくはそれ以上に勉強するテーマなのでいろいろと考えて慎重に選んでください。
そして悔いの残らない大学院生活にしましょう。
5.1 留学準備に役立つ本
留学準備を進める際に以下の本を参考にしました。
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