留学先決定法

大学院留学=正義ではない!大学院留学をする前に知ってほしいデメリット【2/5】

[speech_bubble type="ln-flat" subtype="L1" icon="cat_normal.jpg" name="neko"] 海外の大学院に入学すると、卒業することができない可能性があるって聞いて自分が卒業できるか不安になってきた。。。[/speech_bubble]
[speech_bubble type="ln-flat" subtype="R1" icon="hirose.jpg" name="hirose"]確かに不安だよね。僕も不安だった。でも、同じ人間なんだから勉強をたくさんして課題をしっかりとこなしていれば、かなり高い確率で卒業できるはずだよ。[/speech_bubble]
[speech_bubble type="ln-flat" subtype="R1" icon="hirose.jpg" name="hirose"]大切なのは、息を吸うように勉強をする生活習慣とどんなに辛い状態でも諦めない根性!この二つがあれば、きっと成功するはずだよ![/speech_bubble]

[speech_bubble type="ln-flat" subtype="L1" icon="cat_normal.jpg" name="neko"] そっか。じゃあ僕でも頑張って大学院留学してみようかな。[/speech_bubble]

[speech_bubble type="ln-flat" subtype="R1" icon="hirose.jpg" name="hirose"]卒業できない以外にも他にもリスクがあるんだよ。実は海外の大学院の修士課程に進学すると研究をすることができないというデメリットもあるんだ。[/speech_bubble]

1. デメリット その2 研究ができない

日本の大学院のように研究室に所属して、研究を進めていくわけではなく授業を多く取る必要があるので、研究を進めることができません。

授業を受けることでたくさんの知識を身につけることができますが、研究に必要な実験を考える機会はあまり持つことができません。

アメリカの博士課程進学を考えているのなら、実績の作りやすい日本の大学院で修士を取ることをオススメします。

なぜならアメリカの大学院では理系の大学院生を雇うとき、成績も大切ですが、研究実績も重要視されるからです。

1.1 アメリカの修士課程は博士課程につながる

しかし、資金に余裕があったり奨学金を獲得することができたら、アメリカの大学院の修士課程に進学してもいいでしょう。

例えば、スタンフォードの大学院の博士課程に進学したいのなら、一度修士課程に進学してそこで優秀な成績を取ることができれば、博士課程の審査のときにとても評価され合格可能性を上げることができます。

アメリカの大学院の修士課程はその高額な授業料から博士課程ほど競争率は高くないので、目的の大学院が決まっているのならば、このような方法を取ることもできます。

1.2 研究室配属は4ヶ月だけ

もう修論発表か!急がなきゃいけないね!

最近、指導してくれるポスドクの方に言われました。

4ヶ月というと本当にあっという間です。最初に1ヶ月は研究を深く理解するために論文をいくつも読んだり、下準備をしていきます。

その後、実験を本格的に進めていくのですが、最後の1ヶ月は修士論文を書くためにも使われるため、実質2ヶ月くらいしか研究をすることができません。

1.3 あっという間の研究室生活

短すぎる!

これが僕の正直な感想です。本当にあっという間の研究室生活なので、日本にいた頃のように研究室に配属されて毎日顔を合わせたり、たまに飲み会をしたりということはほとんどできません。

ラボの雰囲気にも慣れてきたら、そろそろ終盤に差し掛かってくるというなんとも寂しい研究室生活を送らなくてはいけません。

しかし、海外の大学院はそのような学生の受け入れにも慣れているので、短くてもしっかりと結果が出そうなテーマを与えてくれます。

1.4 一つの分野での研究した実績がない

ただ、他の日本人学生のように特定の分野について研究を進めてきたという自信もないので、少し不安を感じることもあります。

自分のしたい研究がある人にとっては大きな遠回りになってしまうので、博士課程への進学をオススメします。

https://epflgakusei.com/wordpress/gradschool-selection/post-192/

2. 授業中心の修士課程

授業を受けたり、知識を広げていくのではなく、研究をしっかりとしたい人は海外の大学院留学はあまりオススメできません。

EPFLでは2年間で120単位が必要で、そのうち90単位は授業から取ることになっているので、ほとんどの時間を授業で使うことになります。

毎日、授業の予習・復習や課題に追われている上に研究室に正式に配属されるのが最後の学期の4ヶ月だけなので、実験自体もそれほど複雑なことをやるわけではなく、すぐに結果が出そうな内容の研究をすることになります。

2.1 研究に集中したい人には向いていない

すでに自分のしたい研究テーマが決まっていて、他の分野の知識は必要になったときに勉強したい。

そして、その分野をまずは極めたい、という人にとっては授業は負担でしかないので、海外の大学院へ進学するメリットは小さいです。

しかし、なんとなく生物学に興味がある、物理に興味がある、という段階で具体的にやりたい研究があるわけではない人にとっては、授業で様々な研究を知ることができ選択肢を増やすことができるので海外の大学院の方が向いているでしょう。

2.2 様々な分野での知識を元に研究を選べる

学部生にとって複雑な現在の科学分野を理解することはとても困難です。少ない知識で一生をかけて研究するかもしれない研究分野を決めてしまうのは、もったいないと僕は考えました。

しっかりとどの分野で、どのような研究がなされているのかをしっかりと理解した上で自分の興味がある分野を決めた方が、後悔なく研究テーマを選ぶことができると思います。

そのため、科学分野についての深い知識を得るためにも海外の修士課程は有意義であると言えるでしょう。

3. 記事のポイント

海外の大学院の修士課程は留学授業中心のコースワークなので、研究室に所属している時期はとても短い。授業で幅広い知識を身につけることができる代わりに自分の研究をあまりできないのが大きなデメリット。

大学院留学は辛いこともたくさんありますが、とても有意義な経験もたくさんありました。

とても充実した生活を送りたいならば、大学院留学をしてみるのもいいかもしれません。

大学院留学を悩んでいる人の参考になれば幸いです。