理系の学生にとって自分の興味がある分野を行なっている研究室を探すことが何よりも大切です。
特に博士課程の学生にとっては留学後ずっと続けていくテーマですし、将来のキャリアにも大きく関わります。
自分の興味があるテーマを見つけるためにも研究室選びは慎重に行いましょう。
こちらで一般的な大学院の選び方を紹介しました。
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1. ケース別:研究室の選び方
志望校や留学先の研究室を決める方法は現在の状態によって変わります。
- 現在と同じ研究をしている研究室を探す
- 現在とは違う研究をしている研究室を探す
ここでは以下の二つの場合に分けて研究室の決定方法を考えていきます。
2. 現在の研究と同じ分野の研究を続ける
すでに日本の研究室に所属していて、同じ分野の研究をしたいと考えている場合は研究を進める上で色々な情報に触れているため研究室探しは簡単です。
僕はこちらのパターンで、日本で続けていた研究と似た分野の研究をしたくて同じ分野の研究室を探していました。
同じ分野の研究室を探す方法はいくつかあります。
- 指導教授のコネクションを利用する
- 指導教員に分野の第一人者を聞く
- 学会に出席する
- 論文を読む
2.1 指導教授のコネクションを利用する
指導教授が有名な先生だと世界中の大学とつながりを持っていて、そのつながりの中から紹介してくれます。
教授のつながりは同じ分野に精通している人であることが多いので、海外に留学しても同じような分野を研究することができます。
また教授の中にはワークショップを開いて、海外の大学の教授を招待して講演会を行うこともあります。
そのような教授とは直接コンタクトを取り、留学について聞いてみましょう。
2.2 指導教員に第一人者を聞く
もし指導教授が留学に賛成してくれるならば、分野に詳しい人を紹介してもらうのもいいでしょう。
先生たちは自分たちの分野の論文を学生の100倍は読んでいます。
どの研究者がどのような研究をしているのか、そして誰がその分野で第一人者なのかを理解しているので、留学について相談してみると有益な情報が得られるはずです。
指導教授からいくつかの研究室を勧められたら、それらの研究室について論文に目を通し研究内容を確認しましょう。
2.3 学会に出席する
こちらも僕が実際に使った方法です。
学会では多くの同じ分野を研究する教授が集まります。
その中から面白そうなテーマの発表を行なっている研究室を選び、その中から出願する大学院を選びましょう。
学会で直接お話をする機会が欲しいのなら、事前にメールを出しておきましょう。
オススメの記事 海外の大学院教授とのコンタクトの取り方
2.4 論文を読む
上のどの方法を取っても取らなくても、出願をする前に志望する研究室の論文を数冊読んでおきましょう。
3~5冊ほど同じ研究室の論文を読めば、研究室でどのような研究が行われているか理解することができます。
研究内容がしっかりでき、自分のやりたいことと一致していたらぜひ出願しましょう。
3. 現在の研究とは違う分野の研究がしたいときは
海外の大学院へ留学する際には研究分野を変えることができます。
僕は研究内容は変わりませんでしたが、所属は材料工学(Material Science)から生命工学(Bioengineering)へ変わりましたし、多くの学生が専門を変更しています。
そのため研究内容を変えることに対してのハードルが低いのが大学院留学の特徴ですが、目的の研究室を探すのは非常に困難です。
情報不足を補うために日本でできることを挙げておきましたので、参考にしてください。
- 専門に詳しい先生に聞いてみる
- google scholarを使う
- 直接メールしてみる
3.1 専門分野に詳しい先生に聞いてみる
日本の大学には多くの教授がいて、様々な研究をしています。
まずは海外の大学院ではなく、自分の所属する大学の中で、自分の興味がある研究内容を研究している教授を調べてアポイントメントをとりましょう。
海外の大学院に留学したいという意思を伝えて、そのために分野に詳しい人を紹介して欲しいとお願いすれば、きっといくつかの研究室を教えてくれると思います。
そのような候補の中から論文を丁寧に読み、志望する研究室を決定していきましょう。
3.2 Google scholarを使う
目的のキーワードについて述べている論文を調べるには、Google scholarが一番です。
Google scholarに興味がある分野のキーワードを打ち込むと、それについて書かれている論文がいくつも表示されます。
論文の中にはそれほど重要でないものや内容が怪しいものもありますが、いくつも論文を読んでいくなかで内容について詳しくなっていくことができます。
いくつも同じ分野の論文を読んでいると複数の論文に引用されているものがあったり、面白いテーマの研究を見つけることができます。
そのようなものを見つけたらもう少し掘り下げていき、興味がある研究室を決定しましょう。
3.3 直接メールをしてみる
少し図々しいですが、興味がある研究室をある程度絞ったら実際に教授にメールをしてみることもできます。
教授も忙しいので返ってこないことがほとんどですが、時々メールを返してくれる優しい教授がいます。
僕はバイオセンサの研究をしていましたが、Tissue engineeringについても興味があったので、それについて研究している教授と連絡しました。
その際に留学を考えているという事情と、自分の今のバックグラウンドを説明し、もし研究室に配属になったらどのようなテーマをくれるのかという話をしました。
その教授とは色々メールのやり取りをさせていただき、僕のやりたいこととは少し違うことがわかったので、お礼を伝えて受験を取りやめました。
4. 最後に
このように研究室を決定する方法はいくつもあります。
- 現在と同じ研究をしている研究室を探す場合
- 指導教授のコネクションを利用する
- 指導教員に分野の第一人者を聞く
- 学会に出席する
- 論文を読む
- 現在とは違う研究をしている研究室を探す場合
- 専門に詳しい先生に聞いてみる
- google scholarを使う
- 直接メールしてみる
これらの方法を駆使して、後悔のない研究室選びをしてください。
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