推薦状情報

大学院留学達成のための推薦状!役割~提出まで徹底解説

  • 推薦状って何?
  • 推薦状の役割がわからない・・
  • 推薦状って何を書けばいいの?
  • 推薦状の必要な枚数は?
  • 推薦状はどうやって提出したらいいの?

推薦状は大学院留学において重要な書類の一つですが、日本ではあまり馴染みのない書類なので、推薦状について何もわからない人も多いと思います。

推薦状について何も知らないと、何から準備をしたらいいのかもわからず、推薦状を依頼することもできないため、まずは推薦状について知ることから始めていきましょう。

今回の記事では推薦状の役割や必要枚数・提出方法など推薦状の基本情報を全て説明していきます。こちらの記事を読めば推薦状を準備するために必要な基本情報を全て把握することができます。

推薦状とは

推薦状は海外の大学院に出願する際に必要になる書類の一つで、自分のことをよく知る教授や上司に自分のアピールポイントなどを説明してもらうために必要な書類です

成績表などの客観的な指標ではわからない受験生の資質などを具体的なエピソードをもとに第三者の目線から伝えるために提出されることが求められています。

そのため、英文推薦状においては英文の文章力よりも内容が充実していることがより重視されます。

推薦状を提出するには、自分のことをよく知る教授や上司に推薦状の記載を依頼し、教授や上司が直接志望する大学院へ提出してもらいます。

推薦状の役割

推薦状の役割は、受験生がどのような人物なのか、どのような能力を持っているのかを他人の視点から説明することです。

大学の成績ではわかりづらい授業態度やグループワークでのリーダーシップなど、海外の大学院で卒業し活躍するために必要な資質を持っていることを伝える必要があります

推薦状では具体的なエピソードを織り交ぜながら、教授や上司からの視点で受験生が魅力的な候補者であることを伝えていきます。

そのため、推薦状の内容次第で合格/不合格を大きく分ける重要な書類であることがわかります。

Oxford公表の推薦状の役割

Your reference letter should comment on the applicant’s academic achievements (or relevant professional achievements, if professional), your assessment of their work under your supervision, their suitability for the course they are applying to, and any other information you consider relevant.

引用: University of Oxford|Information for referees

オックスフォード大学のサイトでは推薦状に載せるべき内容として、以下の4つをあげています。

<推薦状に載せるべき内容>

  1. 学術的な達成事項
  2. 研究や仕事などの評価
  3. 志望する学科への適性
  4. その他の関連情報

本文にも”Your assessment”や”you consider”とあるように、具体的なエピソードに基づく評価や意見を求められています

このように第三者的な目線から自分自身の達成事項や評価などを伝えるのが推薦状の大きな役割の一つです。

他の書類との役割の違い

推薦状が他の書類と大きく異なるのが、自分だけでは提出することができないという点です。

そのため、日頃から積極的に授業に参加したり、熱心に研究活動をするなど、推薦状を書いていただく方からの評価を獲得する必要があります

学生時代に先生などと良好な関係を築き上げ、自分のことをよく知ってもらい、そのことを推薦状に記載してもらう必要があります。

このような点から推薦状を「志望者を第三者の視点から客観的に評価することができる書類」とみなしている大学院も多いようです。

推薦状の役割って何?大学院留学における役割を徹底解説!

推薦状の構成

推薦状には主に4つの段落で構成されています。

<推薦状に載せるべき4つの内容>

  1. 教授との関係
  2. 成績
  3. 人柄
  4. 推薦理由

推薦状の構成については、こちらの記事が非常に参考になりますので、こちらの記事を参考にしながら構成について解説していきます。

教授との関係

第一パラグラフでは,あなたと私の形式上の関係について述べます。私のどのコースを履修したのか,私のRA(研究助手)をやっていたのか,修士論文の指導を受けていたのか,何年何ヶ月の間交渉があったのか,などについて,客観的なデータをここで挙げます。たとえば,学部学生時代に私のコースを1ヶ月聴講した以外に私と接点がなければ,その通りのことをここで書きます。

引用: 私が書く米欧の大学院向けの推薦状について

こちらの記述通り、第一段落では推薦する先生と学生の関係性を詳しく説明することが多いです

推薦する先生が学生のことをよく知る立場にいること、そしてその関係性からどのような点において学生のことを評価できるのかをはっきりと述べています。

推薦状の大前提として、推薦する教授が自分のことをよく知る立場にあることが挙げられます。

そのことから、名前が通っている有名な先生から薄い内容の推薦状を受け取るよりも自分と関わりが深かった先生に推薦状をもらった方がはるかに効果的であると言えるでしょう

成績

たとえば,私が担当する修士1年向けのマクロ経済学(graduate core macro)のコースをあなたが履修し,36人中14位で「優」の成績をおさめたのであれば,まさにその通りのこと(36人中14位であったことを含める)を書きます。授業中やオフィスアワー中に質問や授業の内容についてのコメントを頻繁にしたのであれば,その旨記します。

引用: 私が書く米欧の大学院向けの推薦状について

第2段落では推薦状を書く先生の授業や研究室で学生がどのような活躍をしてきたのかを詳しく説明されます

パフォーマンスの評価はできるだけ具体的かつ客観的に評価できるようにしていていくと効果的な推薦状になります。

研究を行った先生からの客観的かつ具体的な内容を書いてもらえるよう心がけ、学会での発表や論文執筆での貢献など、目見に得る成果を意識して研究を行うといいでしょう。

人柄

第三パラグラフは,あなたのpersonalityについてです。約束の時間を守ったか,やれといったことを忠実に行ったか,行わなかった場合は正当と思われる理由があったか,学者になる熱意が感じられるか,などについて二,三行です。あなたの性格や感じがよいかどうかは問題にしません。ただ,あなたがresponsibleあるいはconscientiousだと私が判断すれば,そう書きます。

引用: 私が書く米欧の大学院向けの推薦状について

推薦者の人柄を推薦状で説明してもらうことも非常に大切です。

人柄といっても先ほどの記事でも紹介されているように「優しい」とか「明るい」ということではなく、Responsibleかconscientiousかどうかということです。

特にResponsibleだったり、hardworkingであることは卒業するために必要な資質であり、大学院側も卒業できるような人を入学させたいので、このような資質を持つ人を入学させていきます

僕も研究室の先生の推薦状ではHardworkingであり、具体的にはこのようなことをしてきたので信頼のおける人物だ、というように書いてもらいました。

大学院に卒業することができるようなしっかりとした人物であることを推薦状から伺えるような推薦状にしていきましょう

推薦理由

そういう事情があるので,もしあなたに,「大学院に応募するので推薦状を書いてくれ」と頼まれれば,私は上記の方針に沿って書きますが,応募する大学院であなたが上位3分の1に入らないと私が推定した場合は,第四パラグラフは書きません。上位3分の1に入ると見込まれる場合に限り, 第四パラグラフで,「もし私があなたの大学院のadmission officerだったらこの学生を入学させる」と書きます。さらに,上位3位までの人材だと私が判断すれば,financial aidつきの入学を推薦します。

引用: 私が書く米欧の大学院向けの推薦状について

こちらの記事ではかなり厳しい言い方をされていますが、最終段落では主に推薦する理由などをまとめて書いていくのが一般的です。

全体の中でどれくらい優秀な学生であったのかを最後の段落で書いてもらうことで、優秀な学生であることへのアピールにもあるので、優秀な成績を取った授業の教授に推薦状を依頼することをオススメします。

推薦状の構成まとめ

推薦状においては以下の4つのポイントをもとに内容を作成していく必要があります。

<推薦状に載せるべき4つの内容>

  1. 教授との関係
  2. 成績
  3. 人柄
  4. 推薦理由

こちらの4つのポイントをおさえて、具体的なエピソードとともに推薦状を作成すれば、効果的な推薦状を作成することができます。

【推薦状の役割】大学院留学志望の方必見のサイト

推薦状の必要枚数

大学院留学に必要な推薦状の枚数は3枚であることが多いです。

一部の大学院では2枚の提出でも出願することができますが、4枚以上の推薦状がないと出願できない大学院は僕の知る限りありませんでした。

カルフォルニア工科大学 推薦状の枚数

カルフォルニア工科大学では推薦状が3枚必要であることが以下のページに記載されていました。

Transcripts from each college or university attended, three letters of recommendation, a CV, and the applicant’s statement of purpose are required components of the application and are carefully and equally weighed during the evaluation process.

引用:Caltech|Application Requirements

MIT 推薦状の枚数

MITでは学部ごとに入学条件などが異なっていますが、多くの学部では推薦状が3枚必要であると記載されています。

Application Requirements:

  • Online application
  • Statement of objectives
  • Three letters of recommendation
  • Transcripts
  • English proficiency exam scores
  • GRE scores (not accepted for applications due 12/15/2021 under departmental COVID-19 policy)

引用:MIT| Graduate Admission Physics

そのため、推薦状を依頼する際には事前に3人の方に推薦状を依頼するようにしましょう。

推薦状の提出が2枚の場合

先程記載のように多くの大学院では3枚の推薦状が必要されていますが、一部の学部では2枚の推薦状で十分な場合もあります。

2枚の推薦状で出願することができる場合は大きく2つの場合です。

<2枚の推薦状でも出願できる大学院>

  1. イギリス大学院
  2. MBA

イギリス大学院

イギリスの大学院では2枚の推薦状で出願することができることがあります。

イギリスの超有名大学、ケンブリッジ大学では推薦状は2枚でも出願することができます

  • Two academic references
  • Transcript
  • CV/resume
  • Evidence of competence in English
    • If required – you can check using our tool
  • Reasons for applying (2500 characters)
  • Research proposal (M)
    • Please upload a research proposal not more than one or two pages long, specifying the research that you hope to undertake and including a statement of the research question and proposed methods. You must discuss this informally with a potential supervisor in the department before you submit it as part of this application.
  • Sample of work (1)
    • Applicants should submit a sample of written academic work of not more than 2,500 words, preferably one submitted as assessed coursework in a previous degree.

引用: University of Cambridge| Postgraduate Admissions

このように一部のイギリスの大学では2枚の推薦状で出願できることもあります。

なお、もう1つの有名大学であるオックスフォード大学では推薦状の提出が3枚必要です。

MBA

他の学部では推薦状3枚が求められている大学院でもMBAでは推薦状2枚での出願で可能となっています。

先程のStanford大学院でもMBAの出願に必要な推薦状は2枚となっています。

Stanford Graduate School of Business| MBA program

MBAを出願される方の多くは大学をすでに卒業して、社会人として活躍されていると思います。

大学を卒業して何年も経っている方もいるとは思いますが、少なくとも1通の推薦状は大学関係者にもお願いするべきだと言われています

理由としては、やはり学生としての学習意欲や資質を説明できるのは学生時代をよく知る教授だからです。

卒業してから一切連絡を取っていなかったとしても、メールでの連絡をしたりして推薦状を依頼してみてください。

大学院留学に必要な推薦状の枚数とは?

推薦状に必要な文字数

推薦状の適切な文字数は400~600wordsが適切だと考えています。

400~600wordsが適切だと考えている理由は主に3つです。

<400~600wordsが適切である理由>

  1. 大学発表の文字数と一致
  2. 推薦状に載せるべきポイントが4つ
  3. 提出した推薦状の分量が400~600words

もちろん、厳格にこの範囲を逸脱したからといって合格可能性が大きく変わるものではないですが、この辺りを目安に推薦状を書くことをオススメします。

大学発表の文字数と一緒

大学院側は特に明確に推薦状の文字数制限を設けていませんが、このくらいの文字数で提出して欲しいという記載をしている大学院もあります。

その一例がStanford大学院の推薦状の説明で、以下のように書かれています。

There is no word limit for your reference letter, though most recommenders will find 250-750 words sufficient. Please use at least a 12-point font and double-space your letter.

引用: Stanford University| Advice for Recommenders

Stanfordではほとんどの推薦状が250文字から750文字程度で収まっていることを発表しています。

また、こちらは大学へ提出する推薦状の説明文ですが、以下のように書かれています。

There is no word limit for your reference letter, though most recommenders will find 1-2 pages sufficient.

引用: Princeton University| Advice for Recommendation Writers

Word Fileでは1枚500words程度であること、そして文書の初めに宛名などを記載することからやはり400~600words程度が適切であるようです。

推薦状に載せるべきポイントが4つ

推薦状では先ほど紹介した4つの内容について、漏れなく記載することが重要になります。

<推薦状に載せるべき4つの内容>

  1. 教授との関係
  2. 成績
  3. 人柄
  4. 推薦理由

それぞれのポイントについて詳しく内容を説明していくと、100~150words程度の段落になるはずなので、結果として400~600words程度の文章になるはずです

※1関係性 4推薦理由については100words程度の短い段落で十分でしょう。

そのため、400~600wordsを目安とし、少なすぎる場合は具体例の追加、多すぎる場合はアピールポイントの削除などを検討してみてください。

提出した推薦状の分量が400~600words

最後の根拠は僕自身が提出した推薦状が400~600words程度で海外の大学院の合格を勝ち取ったという点です。

実際に提出した3通の推薦状の文字数は以下のようになっています。

推薦者内容文字数
研究室教授
  1. 実験に対する姿勢
  2. 学会での発表の様子
479 words
授業教員
  1. 授業での態度・成績
  2. リーダーシップ
461 words
学科長
  1. 学科の研究発表
  2. 大学院入試
383 words

学科長へ提出した推薦状の下書きについては少し短かったので、もう少し書いても良かったと反省していますが、おおよそ400~600words程度であることがわかります。

実際の推薦状のサンプルについてはこちらの記事で紹介しています。

【1500DL以上された推薦状サンプル】海外大学院に提出した推薦状の紹介

他のブログも400~600字の推薦状

文字数:大学によって多少変わりますが、450〜600字

(目安としてはA4サイズの紙1ページに収まる範囲の文字数で十分です)

引用: TOEIC330点・非正規社員だった私が、イギリス大学院合格のノウハウやIELTS7点ゲット法を暴露するブログ

【推薦状サンプルの詳細】
・英文推薦状サンプル①
→ページ数約1.5ページ、本文は7段落構成、文字数584単語

・英文推薦状サンプル②
→ページ数約1.5ページ、本文は7段落構成、文字数604単語

引用:【留学】英文推薦状の書き方とサンプル

推薦状に必要な文字数はどのくらい?適切な文章量を解説!

推薦状の提出方法

推薦状の提出の流れを大きく分けると4つのステップに分かれています。

<推薦状の4つのステップ>

  1. 出願
  2. メールアドレス入力
  3. 推薦状提出先リンク送付
  4. リンク先へ提出

出願

推薦状を提出するためには、まず留学を考えている大学院へ出願をする必要があります

希望の大学院へ出願するには「◯◯ graduate school admission」と検索すると、出願のページを見つけることができます。

こちらのリンクのように出願先のリンクが設定されていますので、そちらより出願の手続きを進めてください。

ちなみに、出願の手続きは途中で保存をすることもできますので、出願の段階で全ての書類が揃っていなくても大丈夫です。(もちろんある程度書類を揃えておくことが望ましいですが・・)

メールアドレスの入力

出願の手続きや書類の提出をしているなかで、推薦状については推薦状の記入依頼をする教授/上司のメールアドレスを入力します

多くの大学院では推薦状が3枚求められていますので、教授/上司のメールアドレスを3件入力します。

入力が完了し、推薦状の依頼をシステムからすると、入力されたメールアドレス宛に大学から自動的にメールが送られます。

推薦状の提出先のリンク送付

大学院から送られるメールには推薦状を提出するためのリンクが添付されており、「X月X日までに推薦状を提出してください」という旨が書かれています。

※推薦状の締め切りと出願締め切りが異なることがありますので、推薦状の締め切りにも注意が必要です。

リンクをクリックすると、ログイン画面などが開き、IDとPWを入力することでログインでき推薦状の提出が行えるようになります

リンク先への提出

提出先のサイトへ行くと、3種類の方法で推薦状の提出が求められます。

<推薦状の提出方法>

  1. 受験生の能力を質問に沿って回答
  2. 推薦状を直接サイトに入力
  3. 推薦状をword, pdfファイルで提出

Stanford University MBAプログラムのように、質問内容に応じた相対評価をさせる推薦方法もあります。

事前に作成していただいた推薦状をファイル形式もしくは直接入力する形で推薦状を提出されることもあります。

このように提出方法は大学院によって異なっているので、送付されたメールに指示に従って提出を行ってください

参考サイト

提出方法について色々と調べるなかで、こちらのサイトが非常にわかりやすいと感じましたので、紹介しておきます。

簡潔にわかりやすく提出の流れをまとめてくれていますので、合わせてこちらのサイトも読んでみてください。

 実は重要!推薦状の提出方法を4段階で解説

最後に

今回の記事では6つの点に分けて、推薦状に必要な情報を全て説明していきました。

  1. 推薦状とは
  2. 推薦状の役割
  3. 推薦状の構成
  4. 推薦状の必要枚数
  5. 推薦状に必要な文字数
  6. 推薦状の提出方法

これらの情報は推薦状の準備を進めるうえで非常に重要な情報ですので、これらをしっかりと理解したうえで準備を少しずつ進めていきましょう。

各章の詳細は別記事でも説明していますので、興味がある方はそちらも一緒に読んでおいてください。

オススメの英文添削サービス3選

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