- 推薦状を依頼する教授や上司との面談は必要?
- 推薦状を依頼する面談で何を確認したらいいのかわからない
- いつ頃面談実施すればいいの?
- 用意すべき持ち物は?
推薦状は唯一自分で提出することができない書類なので、推薦状を依頼する教授や上司へ推薦状に載せて欲しい内容を伝える必要があります。
このように疑問に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、推薦状を依頼する方への面談は必須です。
推薦状を書いていただく教授や上司に効果的な推薦状を作成してもらえるよう、面談の準備などをしっかりと行いましょう。
こちらの記事では、面談の目的や伝えるべき内容・持ち物など推薦状を依頼する面談において重要なことを全て説明していきます。それぞれのセクションでは詳細記事のリンクも貼っているので、そちらも合わせて読んでください。
推薦状の話し合いの3つの目的
推薦状は唯一自分で記載・提出ができない書類なので、書類を仕上げていただく教授や上司に「自分がどのような人間なのか」「どのような点が優れているのか」などを適切に伝える必要があります。
そのため、面談の主な目的は以下の3点です。
<面談の主な目的>
- 推薦状の依頼
- 提出先の確認
- 推薦状の内容の確認
この3つの目的をしっかりと果たすためにも話し合いの場を設けて、先生としっかりと意思疎通しましょう。
推薦状の依頼
推薦状の依頼はメールでも行いますが、面談の機会を設けてもらった際にも改めて推薦状の依頼を行いましょう。
推薦状を記載するには準備が必要で時間がかかる作業なので、面談にて改めてお願いするのがマナーです。
提出先の確認
推薦状の依頼をする際には出願予定の大学院をまとめたリストを作成し、依頼者である教授や上司と一緒に確認しましょう。
一部の教授や上司は時間の関係で「〇〇枚までなら記載します」と言われる可能性もあるので、全ての大学院に提出可能かどうかを確認していきます。
大学院によって推薦状の提出期限が異なりますので、「推薦者が締め切りを忘れていて提出し忘れてしまった・・」という事例も起こりえます。
そのため、推薦状の提出期限は必ず面談実施時に確認するようにしてください。
推薦状の内容の確認
3つの目的のなかで、「推薦状の内容の確認」が最も重要な目的です。
推薦状に載せて欲しい内容や構成などについて詳しく話し合うことが推薦状を効果的な資料にするためには重要です。
事前にどのような内容を載せて欲しいのかなどについて考えておき、面談当日に推薦者に伝えられるように準備をしてください。
推薦状に記載すべき内容と文字数はある程度決まっているため、推薦状に載せるべきアピールポイントは2~3個程度に絞る必要があります。
推薦者と自分の立場を踏まえて内容が自然になるように、推薦状に載せて欲しいアピールポイントを決めていきましょう。
【大学院留学志望者必見】推薦状に載せたいアピールポイントが見つかる3つの切り口
また、推薦状の書き方や構成もある程度決まったフォーマットがありますので、基本的な書き方や構成については面談にて伝えておくと良いでしょう。
話し合いの時期
推薦状の準備は推薦状提出締め切りの3ヶ月前から始めるようにしてください。
それは、推薦状を依頼する相手や推薦状の内容など、事前に決めておくことが多く、準備が必要だからです。
そして、推薦者への推薦状作成依頼は2ヶ月半前から行うと時間的にも余裕を持って推薦状を作成してもらうことができます。
推薦状提出のためのスケジュール (3ヶ月前から始める9ステップ)
2ヶ月半前から日程調整
推薦状を記載してもらう人の決定は2ヶ月~2ヶ月半前までに終えるようにしておくといいでしょう。
2ヶ月~2ヶ月半までに終える必要がある理由としては主に以下の2つです。
<早めに推薦状依頼者を決定すべき理由>
- 推薦状作成期間として1.5~2ヶ月あるのが望ましい
- 教授との面談の日程調整に2週間程度かかる可能性がある
これらの点を踏まえて2ヶ月半前から推薦者と連絡が取れるように準備を進めてください。
2ヶ月前面談実施が望ましい
「2ヶ月前」という時期に明確な根拠があるわけではありません。
しかし、推薦状を作成するためには以下のような準備が必要であり、そのために多くの時間がかかるということを理解しておく必要があります。
<推薦状の作成手順>
- 成績や研究内容の確認
- 載せるべき内容の確認
- 推薦状の作成
- 英文添削
推薦状を書くという作業は依頼された側にとっては負担になりますので、時間的に余裕を持たせるためにも2ヶ月は確保しておきましょう。
推薦状の依頼時期は◯◯ヶ月前から!時間的余裕をとった依頼スケジュールとは?
話し合いでの持ち物
推薦状についての面談では以下の4つの資料を用意し、持っていくようにしてください。
<面談で必要な4つの資料>
- 志望校リスト (提出期限つき)
- 推薦状についての基本情報
- 成績表
- CV
これらの資料は上述の3つの目的を果たすために重要な資料になります。
- 推薦状の依頼
- 提出先の確認
- 推薦状の内容の確認
志望校リスト
志望校のリストは推薦者と提出先や提出期限の確認に使います。
これらの情報を確認することは提出漏れを防ぐためにも重要になりますので、必ず用意してください。
可能であれば、それぞれの大学院の特徴と志望理由を記載しておくと、推薦状の内容を変えてくれるかもしれないので、より効果的な推薦状になる可能性が上がります。
推薦状についての基本情報
推薦状の構成や書き方について知らない推薦者の方も多いのではないでしょうか。
せっかく推薦者と良好な関係を築けていて、アピールポイントもたくさんあったとしても、推薦状の構成が適切でないと効果的な推薦状に仕上げることができません。
そのため、推薦状の基本的な書き方や構成については面談にて伝えておくと良いでしょう。
成績表(学生のみ)
推薦状に載せるべき内容の1つに授業態度や成績があります。
成績表については後日教授も確認することができますが、面談の場において具体的な授業態度や成績について話すためには成績表が手元にあると便利なことが多いです。
XXという授業でA評価を先生からいただきました。その際にXXを実施し、XXについてのレポートを提出しました。
このように具体的な話をすることで、推薦状に載せるべき内容をよりイメージしやすくなります。
CV
推薦状を依頼する教授や上司との面談の前に自分がどのような人物であるかを伝えるCVを用意しておくといいでしょう。
ハーバード大学の推薦状の書き方においても、話し合いをする際にCVやレジュメを渡すことを推奨しています。
It is recommended to provide your letter writer with contextual information about yourself. You might have a conversation about your reasons for pursuing graduate study. You may give them a copy of your resume or a draft of your statement of purpose.
引用:Harvard Graduate School of Education| Letters of Recommendation
自分が今までやってきた内容や良い成果に至るまでの具体的なエピソードを推薦状に載せてもらうためにCVでの情報は重要です。
具体的なエピソードを紹介することで、推薦者が推薦状において具体的なエピソードとともに推薦理由を記載してくれるようになるので、CVをしっかりと用意しておきましょう。
推薦者との面談で必須の書類!CV/Resumeの準備方法について
面談で聞かれる3つの質問
僕自身も学生時代に教授に推薦状を依頼する際に面談を実施しましたが、主に聞かれるのは以下の3点でした。
<面談で聞かれる3つの内容>
- 自分自身について
- 志望する大学院について
- 推薦状について
これらの質問を中心に今回は質問内容を確認していきます。
自分自身について
推薦状において学生がどのような人物であるのかを説明する必要があります。
そのため、面談において推薦する人物についてさまざまなことを確認されることがあります。
自分自身が今まで行ってきた研究や大学院留学をしたい理由、今後の予定などを自己分析し、わかりやすく伝えられるようにしておきましょう。
質問例
<質問例>
- 現在どのような研究をしているのか?
- どうして海外の大学院へ留学したいのか?
- 交換留学ではダメなのか?
- 留学&卒業後に何をしたいのか?
志望する大学院について
推薦状を提出する大学院によって推薦状の内容を変えることもあるため、志望する大学院の特徴などをお伝えすることも大切です。
面談においては「志望理由」「大学院の特徴」「留学後の目標」などを中心に推薦者へ伝えるようします。
志望する大学院の情報はEssayやSOPを書くうえでも重要なので、志望校が多いと大変でありますが、必ず調べるようにしてください。
質問例
<質問例>
- どうしてこの大学院へ留学したいのか?
- この大学院の特徴は?
- 留学先での専攻/研究室は決まっているのか?
推薦状について
推薦状を記載したことがない推薦者の方も多いので、推薦状の書き方について聞かれることもあります。
漏れのない推薦状を書いてもらうためにも書いて欲しい内容や構成について口頭で説明しましょう。
その際に、推薦状の下書きやCVを用意しておくと説明がわかりやすくなり、とても役に立ちます。
質問例
<質問例>
- 何を書けばいいのか?
- どのように推薦状を提出したらいいのか?
- 推薦状の締め切りはいつまでか?
質問について
どの質問も受験生を試すようなものではなく、単純に志望動機を確認したり、推薦状に書くべき内容を確認するためのものでした。
自分の志望度を理解してもらうためにもこれらの質問にはスラスラと答えられるようにしておきましょう。
【10の質問と回答事例付き】推薦状の依頼面談での3種類の質問&回答
結果が出たら報告とお礼を
推薦状を依頼した教授や上司は忙しいなか、推薦状を提出するためにさまざまな準備をしてくれています。
そのため、推薦状を出してくれた教授や上司には結果の報告とお礼のメールをするのがマナーです。
推薦状を書くのには労力がかかっている
推薦状は通常2ヶ月前から依頼すべきということはこちらの記事でも紹介しましたが、推薦状を作成するためにはさまざまな準備が必要です。
推薦状の依頼時期は◯◯ヶ月前から!時間的余裕をとった依頼スケジュールとは?
学生との面談・成績表の取り寄せ・推薦状の作成・英文の校正など、忙しいなか効果的な推薦状にするべく時間をさいてくれています。
そのため、必ず受験終了時にはお礼と報告をするようにしてください。
合否を気にかけてくれている
僕の経験にはなってしまいますが、推薦状を書いてくださった先生方に合格の報告をしたときは一緒にすごく喜んでくれました。
多くの大学の先生方は学生の進路や将来を気にかけてくれていて、自分の研究室/学科から将来活躍してくれる研究者を出したいと考えているのだと実感しました。
そのため、推薦状を依頼して対応していただいた最低限の礼儀としても、合否の報告と進路について説明するようにしてください。
推薦状を書いた学生から、合格の通知が来たとのメールが届いた。なかなかそういうことを知らせてくれる学生がいないので嬉しい。
— くるる (@kururu_goedel) July 1, 2021
こちらのTweetのように合格の報告は推薦状を書いた人にとっても嬉しい報告のようです。
推薦状を依頼した先生へお礼のメールを送るタイミング
推薦状を依頼した先生へお礼のメールを送るのは、以下の2回が適切です。
<お礼のタイミング>
- 先生が推薦状を送ったことが確認できたとき
- 全ての大学院の結果が出たとき/進学先が決まったとき
大学の先生とは卒業後や留学後もお付き合いすることがあるはずなので、失礼のないように貴重な時間を割いて推薦状を書いていただいたことをお礼しましょう。
※僕は留学先の指導教官と大学の研究室の教授が知り合いでした。
先生が推薦状を送ったことが確認できたとき
推薦状は提出されると、大学から提出を確認したことを知らせる通知メールが届きます。
そのメールを確認したらできるだけすぐに推薦状を提出していただいたことへのお礼のメールを先生宛に送りましょう。
海外大学院の合否結果が全て出たとき
全ての大学院から合否結果を受け取り、進学先を決めたあとに推薦状に書いていただいた先生のところへ合格報告と進路報告メールを送りました。
多くの先生はお忙しいと思いますが、先生がお時間をとっていただけるようであればメール送信後に直接伺い、お礼をするのが一番です。
先ほども記載しましたが、多くの先生が合格報告を一緒に喜んでくれます。ぜひ一度お時間を頂戴して、お礼に伺いましょう。
先生への推薦状のお礼とご報告
先生にお時間を取ってもらえる場合は、推薦状を書いていただいたお礼と進学先のご報告をするようにしましょう。
以下の4つの点をお伝えするといいと思います。
<お礼の際に伝えるべき内容>
- 推薦状を書いていただいたお礼
- 海外の大学の合否結果
- 進学先の大学
- 先生から教わったこと
※4については、先生から学んだOOの知識を生かしながら、進学先でも活躍できるよう頑張ります、という流れでお話しすると良いと思います。
推薦状を記載してくれた先生にお礼の品は必要?
推薦状を記載してくれた先生に何かお礼の品物を持っていくべきか悩んでいる人も多いようです。
結論から言うと、学生の場合は不要ですが、社会人の場合はお礼の品を用意しておいた方がいいです。
学生はお礼の品は不要
もし読者の方がその大学の学生の場合は、お礼の品などは特に必要ないと思っています。(僕自身もお礼の品などは渡していないです)
というのは、大学院へ進学する推薦状を書くのは海外では普通に行われていて、先生のお仕事の一つとも考えられるからです。
また、国公立大学の場合だと、教授は公務員にあたるため、お礼の品の受け取りが難しい場合もあるようです。
学生の立場では金銭的にもあまり余裕はないと思いますので、お礼の品を用意するよりも素直に感謝の気持ちを伝えたほうがいいと思います。
社会人/卒業生はお礼の品を用意すべき
MBAのための大学院留学などで卒業してから推薦状の記入を依頼する場合、お礼の品を用意しておく方が無難だと思います。
特に、卒業生の推薦状記入は先生のご厚意によるところが大きいです。
社会人や卒業生は金銭的にも余裕がある人が多いと思いますし、大人の付き合いとして推薦状に対するお礼の品を用意しておきましょう。
最後に
今回の記事では推薦状を依頼するための面談について、依頼方法から持ち物、結果報告の方法まで全てを説明していきました。
推薦状を依頼する先生や上司に失礼のないようにきちんと準備をして臨むようにしてください。
推薦状を提出する前に英文の添削をすることは非常に重要です!
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