大学院留学を考えているが、GPAが低くて海外の大学院に合格できるか不安に感じている人も多いのではないでしょうか。
GPAは大学4年間の成績の平均点なので、3年生や4年生のときに留学を決意して準備を進めようとしてもすでに成績が決まってしまっているので、GPAをすぐには上げられません。
大学院留学をするためにはどのくらい必要なのか、自分の今のGPAでどの大学院に留学することができるのかを詳しく確認していきましょう。
こちらの記事では、各大学院毎に必要なGPAの調べ方や一般的に必要なGPAについて詳しく説明していきます。この記事を読むと、大学院留学に必要なGPAの目安を知ることができます。
- 一流大学に行くのであれば、3.5は欲しい
- それ以外の大学でも3.0以上が望ましい
- GPAが全てではないので、チャレンジすることが大切
GPAとは
GPAは成績の平均点を表しているため、学業成績を簡潔に評価することができるため、留学や就職活動で頻繁に利用されています。
大学院留学では必須
特に海外の大学院では入学試験の際にGPAが評価の対象になるので、GPAを上げるべく学業に力をいれることをオススメします。
日本では本当に驚くくらい知られてないんだけど、将来的に1ミリでも留学いく可能性があるなら、なるべく高校・大学でいい成績残しておいた方がいい。海外進学ではこのGPAというのが非常に重要視される。まじでそれははやく教えといてくれよという情報ランキング上位に入る
— 小林さやか(ビリギャル (@sayaka03150915) September 19, 2021
GPAの評価方法
一般的に言われているGPAの計算方法はこのようになっています。
総単位数の中には「不可」になった単位数も含まれているため、「不可」の単位数が多いとGPAを下げる大きな原因になります。
4段階評価の大学については、秀 = 4, 優 = 3, 良 = 2, 可 = 1と計算することもありますが、3段階であれば上のように計算をします。
日本の大学でも少しずつGPA制度を導入しているところが増えているようですが、GPA制度が一般的でない大学に所属している場合は上の計算式を用いてGPAを計算してみてください。
超一流大学のGPAの目安 (GPA 3.5)
もし世界ランキング10位以内に入るような超一流大学に合格したいのであれば、最低でもGPA3.5は取っておいた方がいいでしょう。
多くの大学ではGPAの最低点を設定しないですが、それでも合格者の多くが3.5以上のGPAを取っていることを記載している大学も多いです。
以下にて大学が実際に発表しているGPAについての見解を確認していきましょう。
オックスフォード大学
Degree-level qualifications
As a minimum, applicants should hold or be predicted to achieve the equivalent of the following UK qualifications:
a first-class or strong upper second-class undergraduate degree with honours in any subject.
For applicants with a degree from the USA, the minimum GPA sought is 3.5 out of 4.0.
オックスフォード大学では多くの学部でGPAの最低点数を設定していました。
ケンブリッジ大学
Applicants from UK universities: an undergraduate degree with First class.
Applicants from North American institutions: an undergraduate degree with a GPA of at least 3.7 out of 4 or the equivalent.
Applicants from other educational systems: an undergraduate degree (or country equivalent) where the applicant is within the top five to ten per cent of their reference group.
ケンブリッジ大学についてもGPAの最低点数を設けており、一部ではGPA3.7以上を要求している学部もありました。
スタンフォード大学
What is the minimum GPA/GRE test score required?
We do not have a minimum GPA requirement for applicants to the PhD program, but GPAs of at least 3.5 are strongly recommended.
スタンフォード大学では上で紹介したイギリスの2校と異なり、GPAの最低点数は設けていません。
しかし、上に記載がありますように3.5以上を取ることを強く推奨されています。
カルフォルニア工科大学
What is the minimum GPA?
Caltech does not have a minimum GPA requirement. However, most successful applicants have a US GPA of at least 3.5 on a 4.0 scale and/or are in the top 5 to 10% of their class.
引用:Caltech
カルフォルニア工科大学でも最低点を設定しているわけではありませんが、多くの合格者は上位5~10%の成績を取っていることを明確に記載しています。
目標はGPA3.5以上
以上のことを踏まえ、アメリカやイギリスの超一流大学(MIT,スタンフォード,ケンブリッジなど)を目指すのであれば、GPA3.5以上は取っておきたいところです。
If you’re planning to apply to the elite top tier programs or the Ivy League programs, you’d need to have a competitive GPA of 3.5 or above whereas for other schools, with a GPA between 3.0 and 3.5, you’d still have a good chance of getting in.
こちらの記事に記載されている各大学の合格者の平均は3.5を遥かに超えており、スタンフォード大学では合格者の平均点が3.87となっているそうです。
GPAを上げるためには
GPAを上げるためには以下の4ステップで準備をすることが大切になってきます。
<GPAを上げるための準備>
- 情報収集
- 正しい履修登録
- 日々の復習
- テスト対策
これらの準備方法についてはこちらの記事でも詳しく説明していますので、そちらも参考にしてみてください。
また、目標のGPAを上げるために必要な期間についてはこちらから確認することができます。
一流大学のGPAの目安 (GPA 3.0 ~ 3.5)
世界の一流大学である世界ランキング50位以内の大学院でもGPA3.5を取ることを求められていることが多いですが、一部の大学院ではGPAの基準が下がっていることもあります。
一流大学と呼ばれている大学院のGPAの条件についても調べてみましたので、いくつか紹介させていただきます。
ロンドン スクール オブ エコノミクス
A good first degree of a least at 2.1 or a GPA of 3.5 or above from an accredited university.
イギリスの大学では先程紹介したイギリス2校同様GPAについては厳しい基準を設けています。
トロント大学
- Minimum GPA:77-79
- A Minus GPA:84-86
- B Plus GPA:80-83
- Bachelors Equiv: Bachelor`s degree (Gakushi-shogo / 学士号)
- Masters Equiv: Master`s degree (Shushi-go / 修士号) – see notes.
トロント大学では国ごとにGPAの必要要件を記載しており、日本の場合は上のような基準が求められています。
アメリカではB+が3.3で換算されることを考えると77-79の最低点は3.2くらいだと思われます。
UCサンディエゴ
Successful applicants must hold a bachelor's degree or the equivalent from an accredited institution in the United States or from a recognized university-level academic institution abroad and at least a B average (3.0 GPA) or its equivalent by the time they enroll. Some exceptional applicants with lower GPAs may be recommended for admission.
引用:UC San Diego
UCサンディエゴ大学でもGPAの基準が3.0となっており、さらに低くても合格する可能性があることを示唆しています。
このように一流の大学院でもGPAの基準が低い大学院もあります。
GPAの最低点は本当に3.5以上?
GPAの最低点は3.0や3.5だと言われていますが、実際のところ留学するために必要なGPAの最低点というものは明確にはありません。
GPAは高ければ高い方がいいですし、一部の大学ではGPAが基準点以上ないと審査にもひっからないという場合もあるようです。
しかし、全ての大学がそのような措置を取っているわけではないので、GPAが低くても他の評価項目で挽回することができます。
GPAが低くても留学できた例
GPAが低くても実際に海外の大学院から合格を得ることができた例はいくつもあります。
僕自身も全体のGPA3.14くらいしか取ることができませんでしたが、無事合格することができました。
そのほかにもGPAが低くても留学できたケースはたくさんあります。
GPAが低いケース①
http://studyingb.com/certificate
イギリスに留学された方のブログで、この方のGPAは2.6だったようです。
世間で言われている3.0がボーダーラインというものを遥かに下回っていますが、それでも無事合格することができています。
一部の大学ではGPAが低く、条件付きの合格になってしまったようですが、一部の大学院ではGPAはあまり気にされないようです。
僕もGPAが低かったのですが、この情報はとても多くの人の励みになる情報ではないでしょうか。
GPAが低いケース②
カガクシャ・ネットで書かれている体験記の中にもGPAが低くて苦労されていた方がいましたが、その方も他の点でアピールをしたおかげで大学院に合格することができました。
留学を決意した段階で、すでに卒業必要単位数を取り揃えており、またその成績が芳しくなかったため、GPAの挽回は不可能でした。結果的に、大学卒業後から出願までの準備期間中、学部時代の恩師達の計らいによって仕上げた国際会議への論文が、入学審査で評価され、運良く合格をもらうことができたのですが、悪かったGPAは悩みの種で、最後まで足を引っ張りました。
引用:理系大学院留学
こちらのようにGPAが低くても、研究成果などをしっかりとあげることができれば合格を勝ち取ることができます。
GPA以外でもエッセイや研究成果などをしっかりと仕上げ、海外の大学院の合格を勝ち取りましょう。
大学院留学コンサルティングの回答
多くの学生を海外へ送り出してきた大学院留学コンサルティングサービスはこちらのように回答しています。
確かにGPAは高ければ大学説留学には有利に働くことは関連いありませんが、3.0以下だと大学院留学を不可能というのは大きな間違いです。
実際に弊社でサポートさせて頂いている方の中では2.5を切っている方でも海外のトップスクールに進学されている方はいらっしゃいます。なぜかというと1つ目の理由として挙げられることは、意外と知られていない事実ですが、通常GPAの計算方法は各学校、地域によって大きく異なるということです。
引用:大学院留学のすべて
すなわちGPAが著しく低くても留学することができるうえ、計算方法は学校や地域によって大きく異なるようです。
このようにGPAの最低点を気にすることは、大学院留学においてあまり意味のないことのようなので、そればかりを気にするのはやめましょう。
出身大学とGPAの関係性
私はアメリカに大学院留学を考えています。
そこで質問なんですが、大学院留学とはやっぱりある程度高い大学からじゃないと無理なんでしょうか?
私はXX大学に在学しているのですがどうしてもアメリカで宇宙工学を学びたいと思っています。しかし、XX大は調べても大学院留学をした人がいるという情報もなく・・・
それに留学するからにはやっぱりある程度その学問に強い大学院に行きたいのです。そのためいったん他の大学(日本の)に編入してから留学をしようかとも考えています。
質問をまとめると
1.XX大からでもいい大学院に留学は可能か?
2.もし1がキツイならXX大より高い大学に編入するべきか?
以上の2つです。
回答お願いします
今回の質問は、出身大学がどれくらい影響するのか、という質問ですが、出身大学はほとんど合否が関係ないと思います。
海外の大学院へ行くと、東京大学や京都大学くらいは知られていますが、他の大学だと慶應大学や早稲田大学でもほとんど知られていません。
そのため大学院で入学審査されるときに、大学名が深く考慮される事はありません。出身大学を気にする事なく、今の大学で一生懸命努力して行くことが大切です。
東大や京大が少し有利な理由
東京大学や京都大学の学生の方が大学院留学するのに多少有利な点があります。
それは大学院留学をする際に、留学先の先生とコネクションを持っている先生が身近にいる可能性が高いということです。
東京大学や京都大学では多くの一流大学と交流をしていて、交換留学プログラムやワークショップが開かれています。
そのようなきっかけから、留学先の大学と接点を持つことができる可能性が高いのが一流大学の利点です。
イギリスではGPAの扱いが異なる!?
GPAが大学の名前によって評価方法が大きく異なるという話はあまり聞いたことがありませんでしたが、こちらでこのようなブログを見つけました。
こちらはLSEに留学されていたShinさんという方のブログで、こちらのブログによると、イギリスでは大学名によって基準となるGPAの値が異なるようです。
LSEは学歴によって差がつけられており、一流大学が3.3、それ以外の大学は3.7以上という区分になっている。
引用:ロンドンLSE留学日記
こちらの情報が本当なのかどうかはわかりませんが、このようなことがあるようなので、自分の大学に自信がない方は少し高めのGPAを目標にしたほうがいいようです。
とはいえ、どこまでが一流でどこまでがそうでないのかについては曖昧ですので、そこまで深く考えなくてもいいのかもしれません。
GPAが全てではない
GPAは4年間の学業成績になるのですでにGPAを上げるのはむずかしい、という方も多いと思います。
GPAが3.5に届かなくても合格できる可能性がある理由を3つ説明していきます。
<GPAが低くても合格可能性が残る理由>
- GPAは評価基準の1つにすぎない
- アメリカと日本で成績の付け方が異なる
- 実際3.1で合格できた (体験談)
GPAは評価基準の1つにすぎない
GPAは受験生を評価するために重要な指標となっていますが、海外大学院ではGPAの他にも推薦状やエッセイ、CVなどさまざまな書類をもとに総合的に判断します。
そのため、推薦状やエッセイがあまりよくなかったり、研究の成果などがあまりない場合はGPAが高くなくても落とされてしまう可能性があります。
その一方で、推薦状やエッセイなどをしっかりと準備し、自分が大学院入学後にも活躍できる人材であることをアピールすることができれば、十分合格することができます。
GPAが低いと感じている人は推薦状やエッセイを少しでも良いものにするべく準備を進めて合格可能性を上げましょう。
アメリカと日本で成績の付け方が異なる
GPAの付け方がアメリカと日本とは大きく異なるため、GPAが低いと思っていても大学院によってはGPAが上がることもあります。
日本では4段階評価,5段階評価が一般的で「秀」「優」「良」「可」などで評価されることが多いと思います。
しかし、アメリカでは以下のように多くの評価段階があるため、日本のものに比べてGPAが高く出ることもあります。
A+ | 4.3 |
A | 4.0 |
A- | 3.7 |
B+ | 3.3 |
B | 3.0 |
B- | 2.7 |
C+ | 2.3 |
C | 2.0 |
C- | 1.7 |
D+ | 1.3 |
D | 1.0 |
D- | 0.7 |
NP | 0.0 |
大学院によってGPAの計算方法が異なるので、低いからといって諦めず、出願してみるといいでしょう。
GPAの計算方法によって上がっていた事例
こちらのブログではGPAが低いと思っていた方が実際にエージェントに送ってGPAを確認してもらったところ、GPAがはるかに上がったとのことでした。
大学4年の春学期までの成績を英文で出してもらい、
留学エージェントに送ると、そのまま各大学院へ出願してもらえました。
わざわざ、あなたのGPAは〇〇です!なとど伝えられることもなかったので
自分から留学エージェントに電話して聞いたところ、
確か3.75?あたりのスコアになったとのこと。あ、上がってる……!!!
引用:Nemu's blog
GPA 3.1で合格できた
僕自身も成績があまりよくなかったため、研究活動や出願準備に多くの労力を注ぎました。
その結果、無事海外の大学院から合格通知をもらうことができ、留学することができました。
僕の実際の成績は以下の通りです。
成績内訳:教養2.9,専門3.6,全体3.1
大学1,2年生の頃は海外留学なども考えていなかったので、多くの授業で「可」「良」を取っており、GPAが2.9と海外の大学院を受験するにはあまりにも低い状態でした。
海外留学を決意するようになってからは真面目に授業に出て、勉強もしっかりと勉強するようになったので3、4年の成績GPA3.6とかなりよくなりました。
そのため、全体としてはGPA3.1くらいで低いのですが、専門課程で高いGPAを取っていることをアピールの一つとしてエッセイに載せました。
GPAが低くても留学できる!海外大学院合格者の大学での成績公開
GPAが低い際の戦略 (GPA 3.5ない場合の戦略)
<GPAが低いときに取るべき戦略>
- 様々な大学へ出願する
- 推薦状やエッセイを充実させ、研究成果を出す
- 日本の修士課程に進学し、GPAを上げる
様々な大学へ出願する
上でも記載しましたが、GPAが評価の全てではありません。
TOEFL/GRE, 推薦状,エッセイなど様々な書類を元に受験生の資質を判断し、優秀な学生に合格を出しています。
大学によっても評価基準はバラバラで、GPAを重視している大学もあれば、推薦状の中身を重視している大学もあります。
そのため、自分が興味を持った様々な大学へ出願してみましょう。
僕が合格した一番の理由は、GPAが低くても行きたい大学に願書を出し、「なんとかなるだろう!」という根拠のない自信だと思っています。
推薦状やエッセイを充実させ、研究成果を出す
GPAが低い場合、他の提出書類を充実させて合格可能性をあげるのも1つの戦略です。
出願する大学にとって魅力的な学生に見せるためにも、課外活動や研究成果などを充実させ、中身の充実した推薦状・エッセイを提出できるように準備をしましょう。
他の課外活動、研究成果、そして何よりその大学に入学したいという熱意をできるだけ伝えるようにしましょう。
エッセイでは大学院入学後にどのように活躍したいのかについても書きますので、出願する大学院について調べることも忘れずに行ってください。
また、それぞれの文書を仕上げた際にプロの英文校正サービス(Top Admit など)に依頼すると提出する書類の質をより上げることができます。
日本の大学院に進学する
GPAが低く、海外の大学院に本当に合格することができるか不安な方は、念のために日本の大学を受験しておくといいでしょう。
日本の大学院の試験は一般的には夏に行われ9月には結果が出るはずなので、そこで合格通知をもらっておきましょう。
日本の大学院に進学すると、大学院生活は研究が主体なので授業の数も少なく、良い成績をとるのもそれほど困難ではないです。
また研究で成果を上げることで、学会発表や論文など書類に書くことのできる実績を増やすことができ、自分の可能性を広げることができます。
修士課程終了後に海外の大学院へ留学するとなると、留学自体は2年遅れてしまいますが、研究をしっかりとしていれば決して無駄になることのない経験として留学先でも活きると思います。
最後に
一流大学に行きたいのであれば、GPA3.5以上求められることが多いことを説明していきました。
GPAは推薦状にもつながる非常に大切な要素ですが、全てではありません。GPAだけで諦めるのはもったいないので、ぜひ諦めずに志望大学院に出願しましょう。
- 一流大学に行くのであれば、3.5は欲しい
- それ以外の大学でも3.0以上が望ましい
- GPAが全てではないので、チャレンジすることが大切
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