- 推薦状を誰に依頼したらいいのかわからない
- どのように推薦状を依頼したらいいのだろう・・
- 推薦状の適切な依頼時期はいつ頃?
海外の大学院を受験する際、推薦状が必要とされることがほとんどで、推薦状は学生の知識や能力などを客観的に評価するための非常に重要な書類の1つです。
推薦状の内容次第では合否が大きく変わる可能性もありますので、時間を書けて推薦状の準備を進めていく必要があります。
しかし、推薦状は唯一自分で仕上げることができない書類なので、推薦状を誰に依頼したらいいのか迷っている人も多いのではないでしょうか。
また推薦状の適切な依頼方法もわからず、推薦状を依頼できずに困っていませんか。
この記事では推薦状を依頼する教授の選び方や依頼方法などを全て説明していきます。効果的な推薦状を提出してもらうために行うべき適切な準備方法が全て理解できます。
推薦状を依頼する教授の選び方
推薦状をお願いする相手選びはとても重要で、誰を選ぶかによって推薦状の内容が大きく変わってしまいます。
そのため、効果的な推薦状を作成するためには、依頼する先生を慎重に選ぶことが重要です。
そのため、以下の3つの条件を満たす教授に推薦状を依頼するようにしましょう。
<推薦状を依頼する教授の条件>
- 適切な社会的地位にいる
- 自分と関係が深い
- 自分のアピールポイントと一致している
適切な社会的地位にいる
推薦状を書く人によって推薦状の内容やその信頼性は大きく変わってしまいます。
そのため、適切な社会的立場にいる人に推薦状を依頼し、推薦状の内容が推薦者の社会的信用の元、客観的に受験者である自分を評価している文書であることを示す必要があります。
信頼性の高い推薦状を作成してもらうためには以下の立場の方から選ぶと良いでしょう。
- 研究室の指導教員
- 雇用者や上司
- ポスドクの研究指導者
- 学科の教授
- 学術の指導者
- 家族や友達
- 宗教的な指導者
- 修士/博士課程学生
- 専門分野と関係の薄い雇用者や上司
- 専門分野と関係の薄い教授
【もう迷わない!】スタンフォード大学発表の適切な推薦者の選び方とは?
自分と関係が深い
推薦状の中で推薦者との関係性を説明する必要があるため、自分と関係が深いことはとても大切です。
可能であれば、1年以上付き合いがあり推薦者と良好な関係が築けている教授に推薦状を依頼しましょう。
アピールポイントと合致する教授
推薦状を依頼する前に推薦状に載せて欲しいアピールポイントを考えますが、その際に以下の3つの切り口から見つけると簡単に推薦状のアピールポイントが決まります。
<アピールポイント>
- 授業
- 研究活動
- 語学力
【大学院留学志望者必見】推薦状に載せたいアピールポイントが見つかる3つの切り口
これらのアピールポイントを推薦状に記載してくれそうな教授に推薦状を依頼することが重要です。
僕は海外の大学院へ出願する際は以下のようなアピールポイントをもとに教授を選びました。
学科長
- 学生生活や大学での成績全般について
- 学科での評価
- 専門に対する知識
指導教員
- 実験に対する姿勢
- 学会での発表の様子
- 研究室での役割
講義で優をとった先生
- 授業の姿勢
- 成績
推薦状依頼者にあると望ましい資質
(幸運なことに)それでも推薦状を依頼すべき先生や上司がたくさんいて選べないという方は、以下の3つのポイントを中心にさらに良い推薦状を書いてくれそうな方を選びましょう。
<推薦状依頼者にあると望ましい資質>
- 英語が堪能である
- 推薦状を書いたことがある/留学経験がある
- 時間に余裕がある
特に語学力と推薦状の記載経験は、推薦状の構成や表現力などに大きく影響しますので、あることが非常に望ましいです。
これらの特徴の踏まえて、推薦状を依頼する人を適切に選んでいただくと効果的な推薦状を提出してくれる可能性が上がります。
推薦状の依頼者で悩んでいる方はぜひこちらのやり方で依頼する人を選んでみてください。
【もう迷わない!】スタンフォード大学発表の適切な推薦者の選び方とは?
推薦状の適切な依頼時期
推薦状は提出締め切りの2ヶ月半前までに推薦状依頼のメールを送付し、2ヶ月前までに推薦状のための面談を実施することをオススメしています。
「2ヶ月前」という時期に明確な根拠があるわけではありません。
しかし、推薦状を作成するためには以下のような準備が必要であり、そのために多くの時間がかかるということを理解しておく必要があります。
<推薦状の作成ステップ>
- 成績や研究内容の確認
- 載せるべき内容の確認
- 推薦状の作成
- 英文添削
推薦状を書くという作業は依頼された側にとっては負担になりますので、時間的に余裕を持たせるためにも2ヶ月は確保しておきましょう。
こちらのサイトでも可能であれば、1ヶ月以上は余裕を持って推薦状を依頼してくださいと記載されています。
推薦状依頼の3ステップ
推薦状を依頼し始めるのは2ヶ月前が適切だとお伝えしましたが、推薦状を依頼する際にはいくつかの注意点があります。
特に注意が必要なのが、推薦状の依頼をいくつかの段階に分けて依頼するという点です。
推薦状を教授に依頼する際には、3段階にわけて推薦状の依頼をしていきましょう。
<推薦状依頼の手順>
- 大学院留学する意思があることを伝える
- メールで推薦状を依頼する
- 推薦状の内容について話し合う
このようにいくつかのステップに分けて推薦状を依頼することで、話し合いをスムーズに進めることができます。
特に留学したい意思をあらかじめ伝えておくと、推薦状の話をしやすく、依頼したときにすんなりと引き受けてくださることが多いです。
推薦状の依頼時期は◯◯ヶ月前から!時間的余裕をとった依頼スケジュールとは?
大学院留学する意思があることを伝える
推薦状を依頼するための初めのステップは「留学したい意思を伝える」ことです。
留学する意思をあらかじめ伝えておくと、先生の印象に残り、どのような学生であるのかを知ってもらえることが多いからです。
特に日本の大学においては海外の大学院へ留学する学生は多くないので、顔と名前を覚えてくれることが多かったです。
推薦状は大学の教授に書いてもらう書類なので、少しでも印象に残っていた方が詳しい推薦状を作成してもらうことができ、よい推薦状になります。
メールで推薦状を依頼する
9月~10月にかけて、海外の大学院の受験に向けて準備が本格化してきます。
TOEFL/IELTS/GREの受験なども終え、志望校についても本格的に決まってきたら、大学の先生に推薦状を依頼しましょう。
先生方は忙しいことが多いので、連絡をする前に推薦状の準備をしっかりと行い、推薦状の内容や提出して欲しい大学名についてなど、具体的な話をできるようにしておきます。
事前準備
そのためには用意しておくべきものは以下の3つです。
<面談前に準備すべきもの>
- 推薦状のサンプル(自分のアピールポイントなどを記載したもの)
- 志望校のリスト (+提出締め切り)
- CV/Resume
これらが準備できた段階で実際にメールを送りましょう。
推薦状を依頼する
推薦状を依頼するためのメールで書いておくべきことは以下の3点です。
<推薦状依頼メールに記載すべき内容>
- 留学をするための推薦状を依頼したいこと
- 受験したい大学院のリスト
- 推薦状について話すための場を設けて欲しいこと
まずは、海外大学院を受験したいことを先生に伝え、そのために先生には推薦状を書いて欲しいことを伝えます。
また、現在受験しようと思っている大学院のリストもメールに一緒に載せておきます。
大学院のリストを送ることで、どこの大学に提出する必要があるのか、そして合計何枚推薦状を提出すればいいのかを伝えることができます。
最後に一度、推薦状について直接話をさせていただく場を設けてもらえるようお願いしておきましょう。
先生のご都合をメールで確認し、日時を設定して推薦状について話し合いの場を設けてもらいましょう。
推薦状について話し合いの場を設けてもらう
推薦状を依頼するときにはやはりメールで済ますのではなく、直接話をさせていただく場を設けてもらうべきです。
直接話すことで伝わる熱意もありますし、その場で迅速に推薦状について話し合うことができます。
特に推薦状の内容について、どのような点をアピールしたいのかを伝えておくと、その点について詳しく書いてもらえることがあるかもしれません。
話し合いの前に用意しておきたいもの
スムーズに話し合いを進めるために用意しておきたいものは以下の4つです。
<面談前に準備しておきたいもの>
- 志望する大学院リスト
- 成績証明書
- 推薦状の下書き
- 研究発表スライド
これらの書類は面談において、自分がどのような学生であるのか、どの大学院に推薦状を提出してもらいたいのか、どのような内容を書いて欲しいのか、などの点を伝えるために非常に重要な書類になります。
そのため、効果的な推薦状を作成したいと考えているのであれば、必ずこれら4つの書類を用意するようにしてください。
推薦状の依頼時期は◯◯ヶ月前から!時間的余裕をとった依頼スケジュールとは?
話し合いの場での確認内容
話し合いがスムーズに進むよう、話し合いの前にしっかりと準備を行うことを忘れないでください。
教授の貴重な時間をいただいているので、話し合いの場において以下のポイントをもれなく確認するように準備を進めてください。
<話し合いでの確認事項>
- 推薦状記載を承諾してくれるか
- 推薦状に載せて欲しいアピールポイント
- 志望校と提出期限
- 提出方法
これら4項目は推薦状の手続きを進める上で重要なポイントで、確認不備があると再度面談を設定していただくことになったりとご迷惑をかけるので、必ず聞くようにしてください。
(社会人留学)依頼する先生が見つからない場合
そのような悩みを持っている社会人留学希望者は多いです。
しかし、MBAで留学する場合も他の分野で留学する場合もAcademicからの推薦状が必要なことが多いので、昔お世話になっていた先生方に連絡を取る必要があります。
社会人の方が留学のための推薦状を依頼する方法は大きく3つです。
<社会人の方の推薦状獲得方法>
- 大学のHPから直接連絡
- 大学を通じて連絡
- 大学時代の同僚に連絡
大学のHPから直接連絡
自分のことをよく知るゼミの先生や研究室の先生がまだ大学に残っているのであれば、大学のHPから連絡先を知ることができますので、そちらからメールを送りましょう。
その際には自分のことがわかるようにCV/Resumeなどをつけて、どの時期に関わっていたのかなどをわかるようにしておきます。
推薦状の依頼時期は◯◯ヶ月前から!時間的余裕をとった依頼スケジュールとは?
大学を通じて連絡
もしお世話になった先生が退官されている場合は推薦状の依頼をするのは難しいかもしれません。
その場合は大学の方に連絡を取り、退官された教授の連絡先を教えてもらえないかを確認してみましょう。
その際には「推薦状を依頼したいこと」「推薦状に載せて欲しい内容はXXであること」などをメールに記載し、連絡先を聞くかメール自体を教授へ転送してもらうように依頼をします。
退官された先生に推薦状を依頼し、承諾してもらった場合には合格報告の際にお礼の品を送るなどの感謝を忘れずにしてください。
大学時代の同僚に連絡
卒業から時間が経ち、大学時代の同期が研究者としてのキャリアを築き始めているのであれば、同期に推薦状を依頼することもできます。
研究分野に進むのであれば、少なくともPh.Dを持っている方に推薦状を依頼すると、推薦状の信憑性もある程度確保されます。
Kuther, Tara, Ph.D. "How to Get a Letter of Recommendation After Graduation." ThoughtCo, Aug. 26, 2020, thoughtco.com/recommendation-letter-five-years-after-graduation-1685936.
最後に
今回の記事では教授の選び方から推薦状の依頼方法まで、推薦状の依頼に関する点を全て解説していきました。
- 推薦状を依頼する教授の選び方
- 推薦状の適切な依頼時期
- 推薦状依頼の3ステップ
それぞれのセクションにおいても詳細記事を書いていますので、興味がある方はそちらも合わせて読んでみてください。
推薦状を提出する前に英文の添削をすることは非常に重要です!
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